「うめざわしゅん作品集成」 感想

 社会に適応できない者、つまはじきにされる者、通常幸福といわれているものを享受する才能の無い者。

 かれらのことを表現するにおいて、この漫画のあとがきにおいて著書は、作家の福田恆存(つねあり)の文章を引き合いに出している。

一俵の米を脱穀するとね、必ず10粒ばかりは脱穀されない穀粒が出るんだよ。僕の読者はね、その極く少数の脱穀されない穀粒なんだ。 

 

 そう、この漫画に共感する俺たちは脱穀されない穀粒。

 どんなに「普通」というやつに恋焦がれても、到底到達できないものと知る。

 それを普通側の人間から、未熟さ、脆弱さ、逃避的思考、苦痛を避けるための自己規定、そう批判される向きもある。

 しかし、生存競争に適さない遺伝子を持ち、淘汰され緩慢に死んでいく個体にあって、

    悪あがきをしたくなるときがある 

 その魂の怨嗟が吐き出されたものがこの作品集。

 

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 パンティストッキングのような空(後篇)p64

 

 もはや、普通という奴に迎合して魂をすり減らすのにも飽きた。

 だから、この漫画を読んで、魂の孤独の隙間を埋めるとしよう。

 

パンティストッキングのような空の下

パンティストッキングのような空の下

 

 

 

清水富美加 『全部、言っちゃうね。』 感想 

 「幸福の科学」への出家でメディアを騒がせている清水富美加が、ここぞのタイミングで出した告白本(この団体儲かるぞ~)

 

 全部、言っちゃうね。 千眼美子 幸福の科学出版 2017.2.17

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 別に俺は清水富美加が特に好きなわけではない。演者として出ている映画もドラマも見たことが無いし、騒動になる前は顔と名前がかろうじて一致するくらいであった。

 ではなぜ、告白本というその人間の本質に深く迫るような媒体を手に取ろうと思ったか、それはそう、

   俺がどうしようもなくミーハーだからである

 人気急上昇中の22歳というこれからの女優が、今まで積み重ねてきた全てを投げ捨て、丸坊主にして瀬戸内寂聴化せんとする(俺の勝手な出家のイメージ)というセンセーショナルな話題にメディアが食いつかないはずがない。

 ということで、二本釣りのごとく私も釣られたわけです。

 

 そもそも「幸福の科学」とはなんだろう?俺の生活圏内にたまたま、立派な佇まいの支部がある。愛を謳うだけではお金は生まれない。なにかいかがわしいことでもやっていい思いをしているんだろう、と、その程度の関心した持たなかった。

 

 困ったときのWikipedia。その情報によると、なんと、

   世界100カ国以上に支部を持ち、会員数1200万人以上の巨大宗教組織で

  あった!

 地球神「エル・カンターレ」が地上に具現化したのが大川隆法総裁であり、キリストや孔子など、多数の神が融合して遍在しているという独特な解釈の多神教を教義とした、全人類救済を目的とする宗教である!

 

 なんと偉大な宗教であろうか、よし、みんな、入信しよう!

・・・ 

 ・・

 では本の内容にうつる。

 13歳でスカウトされて芸能活動を始め、15歳の頃からグラビアの仕事が入り始

める。水着の仕事は抵抗があったらしい

 こんなこと言ってもいいのか分からないですけど、水着の仕事って言ったって、おかずですよね。(中略)

 いざ、握手会とか人前に行ったら、手がぬるぬるしているおじさんとかに、すっごい気持ちの悪い握手のされ方をする。

 「この見知らぬおじさんが私の写真やDVDを観て家で何してるんだろう」とか考えてたらもう、ほんとに悲しくなって。(p40-41)

 きっと繊細すぎたんだろう。

 今ではジュニアアイドルと称し、小学生女児がその早熟すぎる豊満なバストを屈託のない笑顔と共に振りまいてカメラに押し付けているものも普通に存在する。

 そんなご時世、15歳でグラビアは珍しくもないが、そもそもこの子には、男のいやらしい視線を集めてうれしいという子悪魔的な性格が欠けていたのだろう。

 

 そしてこの人は、本当に頑張り屋さんである。

   役作りのために、飛んでいるハエを捕まえて食べてみたり(いや、どんな役だ

  よ!)

   苦手なグロ映像を毎晩金縛りにあいながらも見続けたり..

・・・

 ..やつれた役を演じるために奥歯を抜いた故松田優作ばりのストイックさである

 

 ニュースでも言われていた、給料が不当に低すぎる件に関して。

 確かに、仮面ライダーのヒロインをやっていたころ、朝4時入りで夜遅くまで撮影、1ヶ月休みなしで月給5万円というのはさすがに低すぎるような。

 元々は歩合制だったが、事務所からの圧力により半強制的に給料制にされて、撮影終わりには交通費も支給されず、ヒッチハイクをしながら帰ったとか(..危ない!)

 

 そもそもの入信のきっかけについて。

 両親が「幸福の科学」の会員であり、子供の頃から入信していて身近な存在であった。

 辛くなると近所の支部に出かけて行って相談をし、今までに何回も精神的に助けられていたという。

 その精神的土壌があって、今回の出家に至る。

 きっかけは何なのか、それは、一つの出来事がトリガーとなったわけではなく、芸能活動から来る慢性的な苦悩が限界線を振り切ったということ。

 「いや、これから先、人間として生きてる人たちに霊的に見て悪い影響を与えたり、悪魔的なものの力に加担してしまうような作品に出てしまう可能性があるなら、それは私にはこれ以上できないです」っていう話をしたら、マネージャーさんはすごく困って、もう意味わかんないって感じでした。 (p76-77)

 出演作品が、「HK変態仮面アブノーマルクライシス」とか(なにそれ見たい!)、「リアル鬼ごっこ」とか、エログロ系の役が多かったのだろう。

 確かに、佐藤姓の人間たちが殺し合ったり、人を啓蒙できる作品ではないw

 今年の4月1日公開の「暗黒女子」が最後の公開作品になるのか..

 我々はしかし、「千眼美子(せんげんよしこ)」という別な名前で彼女の活躍を見れるかもしれない。

 というのも、「幸福の科学」は自主制作映画をその宣伝媒体として多く活用している。

 団体は今回、これ以上ない主演女優を獲得できたのではないだろうか。

 本人も、映画出演などによる広報、布教活動に励みたいと宣言している。

 

 最後に「千眼美子」という法名について。

 今回いただいた千眼美子という法名については、「千手千眼観音」に由来すると言われても、「手は二つやし!」って感じで、まだちょっと自覚がなくてわからないんです。(p139)

 仏をもおそれないツッコミ、いただきやした。

 ユーチューブで動画を見たが、彼女がバラエティで見せるユーモアな一面は、なにか惹きつけられるものがある。

 

ーーー

 出家について、今でなくてもいいじゃない、せめて契約中の仕事を消化してからでも..という声も聞かれるが、本人は、これ以上少しでも続けたら死ぬという心身的にスレスレの状態であったという。

 自分の命を守る。そのために、強い葛藤を振り捨て出家した彼女を誰も責めることはできないはず。

 心を削り取られながらも、這いつくばって生きなければならない芸能界という現世の地獄で苦しむ人たちに、今いる環境を抜け出す新たな視点、もう少しの勇気というものを与えられる、彼女の出家はそれだけでも意義があったのかもしれない...

  

               

漫画 『服を着るならこんなふうに』 はファッション弱者の味方です

 服を買いに行くための服が無い!

 ショップで店員さんに話しかけられるとキョドッてしまって、そそくさと店を立ち去ってしまう..

 

 そんな、自意識過剰な現代人には決して少なくはないであろう

   ファッション弱者

に優しく歩み寄ってくれる漫画がこちら

 

 

『服を着るならこんなふうに』 漫画 縞野やえ 企画協力 MB 角川書店 2015

        

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 現在4巻まで出ているが、とりあえず2巻まで読んだ感想。

 

 自分がファッションに関して、

   センスが無い!

 そう思って、おしゃれを敬遠している人はいないだろうか?

 ファッションも、周りから見て

   「あの人の着こなしかっこいいねー」

という感覚がある以上、格好よく見える基準というものが存在する。

 それすなわち、ファッションには客観的な理論が存在するということ。

 その理屈を学べばファッションセンスあるなしに関係なく、ユニクロなど敷居が低い良質な店の商品だけでも、ある程度格好よく見せることができる、というのが、この漫画に通底するファッションの価値観。

       

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 「KnowerMag」とうファッションブログをやっている、メンズファッションバイヤーの「MB」が企画協力して作られている本作。

 ファッションの理屈から、ユニクロや無印などのファストファッションのおすすめ商品なども紹介されており、勉強になる。

 

 例えば、理論でいうと

   〇 ファッションはドレスとカジュアルのバランスが大切

   〇 胴長短足の日本人体系には、下半身を同系色で統一することで、足を長く

    見せる視覚効果が出せる

   〇 スヌードなど顔の周りにアイテムを置くことで小顔の視覚効果が得られる

などであり、

 具体的な商品でいうと

   〇 ユニクロの「スキニーフィットテーパードジーンズ」

      DIro Homme(ディオール・オム)のハイブランド商品を模倣した、簡

     単なコーディネイトで大人っぽさを演出できる合わせやすい商品

   〇 無印良品「洗いざらしブロードシャツ」

      身体にはゆとりがあるが袖が細い作りになっており、デザイナーにも愛

     用されている商品

などなど。

 

 文章だけでは分からないが、漫画で表現されているので一目で伝わるのが良い。

 

 また、しっかりもののJDの妹ちゃんが、ニットなどの傷みやすいものは日陰で平干しだよ、など、基本的な洗濯の注意点などを教えてくれるのも優しい作り。

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 人と会うとき服装を考えるのがおっくうだ

 服を買いに行くのもおっくうだ

 外に出るのがおっくうだ

 よし、ひきこもろう

 

 という、自意識に囚われてがんじがらめになってしまっているファッション弱者に

 服を選んで着ることを楽しむ

とう素晴らしい感覚を今一度味わせてくれる、そんなきっかけとなるであろう素敵な作品。

 

  

『グローバライズ』 木下 古栗 騙された..読書感想 

 アメトーク「読書芸人」でも紹介され、話題を呼んだ

 

『グローバライズ』 木下 古栗(きのした ふるくり) 河出書房新社 2016

   

・・・

 まず最初に一言、俺はこの小説が好きだ。

 しかしこれは、ゴールデンタイムのバラエティ番組で芸能人によりおすすめされるべき本ではない笑

 確か番組では、「全部読んだ後に衝撃が走る。記憶を消してもう一度読みたい」

というようなことを光浦靖子が言っていたが、とても危ない発言笑

 

 20代前半の知人女性(普段は読書しない、道を子犬が歩いていれば、きゃわい~と言って触りに行くような、ごく普通の女の子)が、少しは読書をしなければと思っていた時にこの番組を見て、俺に

 「私、ドン伝返しとか、物語の最後で衝撃を受けるみたいな話が好きなの。グローバライズ読んでみようかなぁ」とのたまっていた。

 きっと『イニシエーション・ラブ』的なものを想定していたのだろう..

 俺は木下古栗という作家を知らなかったし、ドン伝返しは好きなので、本屋でこの本を見かけて「そうだ、読んであの子に貸してあげよう」と思って購入に至った..

  ・・・

  ・・

 うん、貸せるはずがなかろうも。

 

 もし俺が読まずにあの子の気を引くために嘘をついて

 「あ~あの本ねー、読んだけど面白かったよー、○○ちゃんにも合うと思う。今度

 貸してあげるね~」

なんて言っていらと思うと、背筋を鋭利な刃物で肩甲骨にそって皮を削ぎ落とされるような、冷たく鋭い痛みが走る。

 

 俺がたまたま、「自分がちゃんと読んだ後じゃないと人には勧められない」という慎重かつ親切、責任感ある真摯な紳士であったから良かったようなものの、テレビ番組で紹介されていたからと安心して知人、恋人に勧めてしまう暗愚な人間もいるだろう。

 それはちょっとした事件である。

 紹介したその人の歪んだ性癖を邪推され、「なんでこの本を私に勧めてきたの」という疑心暗鬼を生み、次顔を合わせた時には雨に濡れそぼった路肩の犬のクソでも見るような淀んだ目で見られること必至である。かわいそうに

 

  ・・・

  ・・

 それはさておき、内容について

 この小説は短編集であるが、番組を見て知人が思っていたような「それぞれの話がリンクしていて、読了した後に全てが繋がり衝撃を受ける」というようなものでは、断じてない。

 確かに話によって若干リンクさせている部分もあるが、物語の本筋での関連性は無く、独立した短編集と捉えていい(一読しただけでは分からない緻密なトリックが仕掛けられており、俺が気づかないだけという可能性もあるかも、そん時は教えて)。

 各物語に共通する特徴は「サイコパシーなエログロ」という感じ。

 読んでいるうちに、だんだん登場人物の言動が不穏な方向に傾きだし(主に性の方向)、やがて変態性が発露、最後まで突き抜けていき最後の数行で読者を突き放す、という感じ。

 その、引き込まれた後での突き離しが際立っていて、特に印象深いのは

    「反戦の日」と「道」

 最後の言葉の猛勢がやばく、一文一文に惹きつけられ、アドレナリンが噴出していく快感が得られた。

 最後の一行を読んだ後はまさしく、オーガズム後の虚脱感。

 愛あるセックスの後のような昂揚感と充足感の得られる読書体験ができた。

 

 だけどやっぱり、あの娘におすすめしなくて良かったなぁと、改めてそう思いました。。

 

 

 

『THE WORLD IS MINE』 3巻

 折り返しの3巻目

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 完全にヒグマドンのターン!

 

    いよいよ街中に降臨し、ひたすらに暴れまくる

      ヒグマドン

    そんな中、慈愛心に溢れる女性マリアちゃんと接触することで変化し

   ていくモンちゃんと、嫉妬に駆られて更に残虐行為を犯すトシ

    政府もいよいよ自衛隊、消防、警察に災害派遣要請を出すが、自衛隊法によ

   る出動制限をパスするためにはヒグマドンを天災・災害と捉えなければならな

   い。     

日本は世界で初めて天より降ってわいた天災という名の怪獣を 

具現化された神を認める国になるだろう     (p380)

 そしてその時、

    「天より振りたる大きな力が災いをもたらす」

 というメッセージを残していたトシモンは預言者となる。

 

 ・・・

 この巻で一番面白かったのは、総理大臣 由利勘平が、災害派遣要請を出すシーン。

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                        (TWIM3巻 p377より)

 

  国家の危機管理体制は、各関係機関の利害や保守性によりその迅速性は阻害され

 る。

  情報の伝達を、「憲法自衛隊法にのっとった伝言ゲーム」と揶揄し、

  「正規の所要時間と今回の対応との時差並びに防ぎ得た被害を含めてマスコミに

 公表していただきたい。」といってのける。

 

 形骸的なシステムを嫌い、正義を貫く男の背中(毛深い)が垣間見える一コマ

 

 

 マリアちゃんが物語の中枢に入り込んできているが、モンちゃんに今後どう作用し

ていくのか予想がつかない。

 著者が巻頭インタビューで、

   「モンチャンは、ヒグマドンと邂逅することで人間性を獲得するが、マリアの

   影響で再び動物的残虐的存在に戻っていく」

と言っているが、この神話的物語の中で、マリアの持つどのような抽象的属性が、モンちゃんという神的な存在にどのような観念を元に作用していくのかが、つまりは、著者が登場人物に与えている物語的な役割が掴めない。

 だれか教えてください。

 読み進めていくことでいずれ分かるだろうか。。

 

 

 

新時代に取り残されないために・・ 『AI時代の人生戦略』 成毛眞

 iPhonの音声認識機能「Siri」に代表されるAI(人工知能

 プレイステーションVRの発売が耳新しいVR(仮想現実)

 ポケモンGOに使われた新技術AR(拡張現実)

 

など、新しい時代の到来を予感させる技術が現実化してきている。

2016年はVR元年と言われているが、指数関数的な技術の向上は、近いうちに、人工知能が人間の能力を超えるシンギュラリティ(技術的特異点)に達するだろう。

 

 もはや「いやー、アナログ人間なもんでして」なんて言っていられない時代がすぐそこまで来ている。

 そこで、時代に取り残されないためにと読んだのが

 

 『AI時代の人生戦略』 成毛 眞 著 SB新書 2017

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 著者は、新しい時代に必須となる概念として、アメリカ国立科学財団(NSF)が提唱し、オバマ元大統領も使っていた「STEM」

    S=サイエンス(科学)

    T=テクノロジー(技術)

    E=エンジニアリング(工学)

    M=マセマスティクス(数学)

を紹介し、さらにこれに

    A=(アート)

を足した「STEMA」が重要になると説く。

 

 ここでいうアートとは、最新の技術を用いた現代アートのことをいい、その例として

アメリカのロックバンド「OKGo」のミュージックビデオを紹介している。

 

 まず、ドローンで撮影された映像を使った

   

「I Won't Let You Down」

 

 

 

や、無重力の航空機内で撮影された

 

「Upside Down & Inside Out」

 

 

などなど。 

 

 他にも、現代アートとして

    「perfume」 や 「BABYMETAL」

も紹介しているが、これはちょっと、著者が好きなだけなんじゃ。。と思ってしまう側面もあったり笑。。

 

 10~20年後には、今ある仕事の約半数がAIやロボットに取って代わられる時代が来ると言われている。

 著者は

 あくまでも、コンピュータによる技術的な代替可能性をベースとしており、実際に代替されるかどうかは、労働需給を含めた社会環境要因の影響も大きいと想定される。            (本書59ページより抜粋)

と前置きしつつも、無くなる仕事の例として、自動運転技術の普及により、全国に37万人いるタクシー運転手が必要なくなるだろうと述べている。

 それを現実化するには、いろいろな法的、技術的障壁を乗り越えなければならないだろう。

 しかし、自分の仕事は、将来的に存続していけるだろうかという危機感を持ち、先を見据える視点を持つことは必要かもしれない。

 また、AIなどが普及することで、新たな需要の創出、新たなサービス、つまり新たな職業が生まれるという可能性についても触れ、新技術に対するアンテナを持ち続けることの必要性を説く。

 

 その他、「残酷な10年後に備えて今すぐ読みたい本」と題し、おすすめ本紹介コーナーがあったり、新しいものを進んで採用し、宇宙航行技術の会社も立ち上げているホリエモンとの対談があったりと、読ませる構成になっている。

 

 著者が言及する、新しい技術の取り入れ方に対する人口比

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でいうと、自分は、平均よりも遅く流行を取り入れようとする

 レイトマジョリティ(34%)

に該当するだろうが、この目まぐるしい変遷の時代に乗り遅れないようにするために、少しは敏感にならないとなぁ、とそんな感想を持った読書体験だった。

 

 

  

自閉症をめぐる兄弟の絆のロードムービー 『レインマン』 

 自閉症の兄を演じるダスティン・ホフマンと、最初は遺産目当てで兄を施設から連れ出すが、彼に触れて少しずつ兄弟の絆を取り戻していく弟を演じるトム・クルーズというキャストで送られる、心温まるロードムービー

 

 レインマン 監督 バリー・レヴィンソン 1988

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 この映画を見て、昔確かに自分の中に芽生え、そのまま心の隅に放置していた大切な感情をすくいあげることができた。

 

 人間性とは何だろう

 脳の損傷や不備で、それまでのことやそれからの全てを忘却してしまうような脆弱な物だろうか。

 家族を失ったことがある。 最初は俺の名前を忘れ、顔を忘れ、終いには呼びかけても返事をせず、目も合わせなくなった。それでも、死ぬ最後のその瞬間、手を強く握りしめて感情的に呼びかけた俺の声に、握り返してくれた手の力強さと、その頬に流れた涙の尊さを忘れたくない

 

 そんなことを思い出させてくれた作品